夏、迷走

※記事投稿日を、楽曲の発表日に合わせています。この記事自体は2010/9/23に書いています。

しばらくボーカロイド曲の創作から離れていて、久しぶりに戻ってきた第1弾。
mikosさん(http://piapro.jp/black_crow)の作詞。PIAPROで歌詞を探していたのですが、ずっと追い詰めるような感じできて、最後に「前も後ろもあるから」とひっくり返す感じが好きで、その発想をひっくり返すきっかけ的なものを追加していただいて作曲しました。

  • とにかくアップテンポな曲が作りたくて、BPMは176なのですが、ビートを細かく刻んでるわけではないのでそれほど速さを感じないという。
  • これまで、伴奏はMIDI打ち込んだ後、丸ごとWAVEにして、バンドイコライザーとかで調整する程度だったのですが、今回、どうしても右側のギター(アルペジオとか鳴らしてる方)にフランジャーをかけたかったので、初めて、トラックごとに出力させてミックスするということをやりました。Music Studio Producerでそういうことができるって知らなかったのですが、š’´‰SŽÒEMIDI/DTM“ü–åuÀšDAW編がとても参考になりました。
  • 一方で、トラック個別にエフェクトをかけても、ミックスしてマスタリングするとまったく別物になってしまったりして、いい感じを見つけるのに結構苦労しました。
  • 映像は、なるべく歌詞に注目してもらえるような構成を考えてみました。文字の出し方に凝るあまり、歌詞をきっちり見れないという動画も少なくないように思いますので。
  • ただ、曲に合わせてもっと激しくすればよかったかなというのが反省点。自分でできることには限界があるのですが、テキストの出し方や画像の動かし方とか、もっとやれることがあった気がします。
  • 夏の曲なので、8月中旬から作曲を始めて、「夏」と言えるうちに出したかったという制約が。そのためいろいろと急ぎすぎた面はあったと思います。

ろうそく吹き消しながら

※記事投稿日を、楽曲の発表日に合わせています。この記事自体は2010/9/23に書いています。

2010年1月30日の巡音ルカ聖誕祭にあわせた作品。といってもその前日までまるでやる気なかったんですが、どうせならなんかやるか……と思い立って、急いで作り上げたもの。

直前に、ボーカロイドのうたがヒットして、その影響をモロに受けております。
まあ、聞き比べるといろいろ足りなさ過ぎるのですが。

  • ルカがピアノの弾き語りで即興で歌ってるイメージ。
  • Aメロとかもう少し何とかしたかったですが……。
  • 映像は、お祭りだから見逃してー、って感じの反則技ですね。

世界の新着動画

※記事投稿日を、楽曲の発表日に合わせています。この記事自体は2010/9/20に書いています。

動画作者の喜怒哀楽をテーマにした作品は、ボカロに限らずいろいろとあって、例えば「【初音ミク】もっと 伸びろ ぼくの 動画 (full ver.)【オリジナル】」とか「オリジナル漫画【底辺ちゃん】描いてみた」なんかが有名(というか私レベルでも知っている)だったりしますが。

前作「Do you love me?」が、当日の「世界の新着動画」(以下「セカチャク」)に登場。そして、好意的なコメント、批判コメントが相半ばするのを見ながらドキドキして、動画視聴を継続するかどうかのアンケートの集計結果を待っていたのですが、なんと「はい」(=継続に賛成)が48.6%、あと1.4%足らずで1回戦敗退となってしまいました。

非常に残念であると同時に、「これはネタとしておいしい!」とも思ったものです。もし、30%程度しか取れなかったら、この曲は生まれなかったでしょう。

  • 経緯からもわかるように、オチから入った曲。そこに向かってどう組み立てていくか、といった作り方。
  • 1:05というサイズは、この曲がセカチャクに登場した時のことを意識したもの。実は、この長さならアンケートなしで逃げ切りになるんじゃないかな? と思っていました。実際にはちゃんとアンケートがあったわけですが、それはそれでこの長さが別の効果を呼ぶことになります。
  • セカチャクで生き残るには、最初のインパクトが肝心というのがそれまでの経験則。楽曲タイトルを「世界の新着動画」として、歌詞の最初にも「世界の新着動画〜」と持ってきたのは、そのインパクトを重視したものです。
  • セカチャクの企画自体、賛否両論あるわけですが、私としては比較的好意的に捉えているほうでしたので、それをそのまま歌詞としました。決して、セカチャク民に媚を売る為に書いたものではありません。
  • 楽曲としては、「けいおん!!」じゃないですが、高校生の軽音楽部的なものをイメージしてます。伴奏はギター2本。そして「お願い神様」みたいなベタベタな歌詞。多分、ルカのGEN値も少し下げてあったと思います。

で、期待した通り当日のセカチャクに登場してくれました。あいにくリアルタイムでは見られなかったのですが、良くも悪くも場を掻っ攫えたようで、アンケート通過、そして完走。
アンケート通過直後にビシッと曲が終わる、というところでまた盛り上がったようで、作者としてはしてやったり、前作の仇は討った、という心情でした。

Listen to the Music

2ch最底辺スレ自貼りから。

【KAITO】0909【オリジナル】 - ニコニコ動画

  • 単調というコメントがあったけど残念ながらわりと同感。
  • ずっと淡々と歌ってる感じで、それがある種この曲の味なのかもしれないけど、少なくともサビぐらいはもっと音域を上げていいと思う。男性なら、声出して歌ってみればどれぐらい低いかよくわかるはず。

【初音ミクAppend】ぐっばい、ブルーバード【オリジナル曲】 - ニコニコ動画

  • 確かにテクノでポップでかわいくてappend darkの声質がいい感じで、そういうところではいいと思うのですが。
  • ふと、「どんな歌詞でも乗っちゃう曲だよなあ」って思ったのです。「さよなら青い鳥」というメッセージが、タイトルにも形を変えて使われているにもかかわらず、それが全然伝わってこない。
  • 1つの理由として、曲の構成に変化がなく、全体に淡々と流れていくというところにあるんじゃないかと感じます。
  • もう1つは、映像が汎用的過ぎて、これも何にでも使えるようになっているということもあったり。
  • そういう意味で、歌詞があるのに活かせてないんじゃないかな、という感じがしました。自分としても自戒したいところだと思います。

「他人へのおススメ」ができるかどうか

【初音ミク】君に会いたくない【オリジナル】 by 天井 VOCALOID/動画 - ニコニコ動画

以前、ボカ生自貼り枠で聴きましたが、2ch最底辺スレに自貼りされていたので改めて聴いてみる。
同じ作り手としては、ああ、なんか面白いことやってるなあ、ってすごく興味深々ではあるのですが。といって、例えばtwitterに貼ったりして人におススメできる曲かというと、残念ながらそうではない気がする。

そして、その「人におススメできるかどうか」が、ニコニコ動画+ボカロという界隈においては伸びるかどうかの決定的な差なのかな、とか思ったり。
大手プロダクションがついているわけでもなく、曲を広めるには、(もちろん個人でできる限りの宣伝はやるとしても)周辺の巨大な口コミ網に頼らざるを得ない。その口コミ網に乗るに耐える曲が、多くの人に聴かれて、殿堂入りというような結果になっていくんでしょう。

とはいえ、ニコニ広告で5000円も突っ込めばかなり広まるという話もあり、それは結構魅力的ではあるのですが。今度、自信作ができたら一度やってみたいな、とは思っています。

Do you love me?

※記事の投稿日を、楽曲の発表日にあわせてあります。記事自体は2010/9/19に書いたものです。

Narderとして初の投稿。紗羅さん(http://piapro.jp/moonsala http://www.nicovideo.jp/mylist/17261943)の作詞に曲を付けさせていただきました。

  • 普通、「ぬくもりを求めて」とか、「寂しさ」とか、同じ単語があちこち繰り返されるのはNGとしたもんです。ですが、歌詞がバラバラに表示されるニコニコ動画では、歌詞が全体として評価されることは少なく、むしろ同じ単語が繰り返される強調効果が大きいように思います。
  • 実際、動画コメントでは、「歌詞がいい」というコメントが多く、作曲した私としても嬉しかったです。
  • アニメOP程度のサイズならともかく、フルサイズで作曲したのは久々の経験で、それゆえの苦労というのも結構ありました。2コーラス目のBメロの伴奏がややしょぼい感じなのは、その辺で力尽きたというのもありつつ。
  • 最後の転調、サビの最後がFM7なので、ベースそのままF7→G♭M7と移行してるわけで、それほど大げさにやったつもりはなかったのですが、下手にドミナントで溜めるあたりが「昭和85年」な感覚なんでしょう。他の曲聴いてても、本当にライトに転調してますしね。
  • ルカの「め」の発音には本当に泣かされます。どうしようもないのかな。
  • 動画の方は、「暗闇に堕ちた世界から光を求める」イメージを基本に表現してみようとしました。実写画像を多用しているのは、これがどこかのおとぎ話ではなく、身近なところにあるストーリーだということを表現したいためです。
  • うp当日の「世界の新着動画」では、惜しくも48.6%で1回戦敗退。これが次の曲につながるわけですが。